安心を土台に「自分を好きなまま」成長できる。──「ココ塾」の完全個別支援
インタビュー

児童発達支援事業所や放課後等デイサービスの選択肢が多様化する中で、「うちの子には、どんな支援が合っているのだろう?」と悩む保護者の方は少なくありません。集団の中で過ごすことが得意な子もいれば、自分のペースでじっくりと取り組む環境が必要な子もいます。
東京都大田区にあるこども発達支援教室「ココ塾」蒲田校は、そんな「自分のペース」を大切にしたい子どもたちにとって、「安心を土台に成長を支える事業所」として地域に根ざしています。
「ここは、地域の子どもたちにとっての『最後の砦』なんです」と語るのは、代表の金谷さおりさん。
ココ塾が徹底してこだわる「完全個別支援」のリアルや、言語聴覚士・作業療法士といった専門家チームとの連携、そして子どもたちに「自分を好きなまま成長してほしい」という願いについて、お話を伺いました。
(聞き手:こはけんアカデミー編集部)
一人ひとりのペースを大切にする「完全個別支援」
──ココ塾を見学された保護者の方や、新しく入ったスタッフの方が、一番驚かれるポイントは何ですか?
金谷さおりさん(以下、金谷): 「『ここまで徹底して、ひとりひとりのペースに合わせて向き合えるんですね』と驚かれることが多いです。私たちは、子どもを急かしたり、無理に予定通りの活動をやらせることはありません。まずは子どもの声を大切にし、本人の納得を待つことができる環境を整えています」
──それは「完全1対1」の個別支援だからこそできることなのでしょうか。
金谷: 「そうですね。放課後等デイサービスや児童発達支援が提供する療育には、大きく分けて『集団支援』と『個別支援』の2つの形式があり、ニーズに応じて使い分けられる社会にとって欠かせないインフラです。集団の中でお友達と関わりながら成長していく経験も素晴らしいものですし、一方で、静かな環境で自分の課題に集中したいというニーズもあります。
ココ塾は後者のニーズに応えるべく、1回1時間の完全1対1支援を行っています。完全に『個』に向き合える構造だからこそ、無理に『みんなと同じことをやらせなければいけない』というプレッシャーがありません。
もちろん、子どもの気持ちが向かずに思うように進まない日もありますし、決して『わがままを何でも許す放任主義』というわけではありません。ただ、そんな時でも、1対1だからこそ『その子のペースに合わせて待つ』ことができる。仮に目の前の活動をやりたくないのなら、やりたいことを一緒に考えればいい。それが私たちの個別支援の形です」

──スタッフの皆さんは、普段どのような雰囲気でお仕事をされているのでしょうか?
金谷: 「みんな、暇があれば『あの子にはどんな教材がいいかな』と考えて、お互いにワイワイ言いながら専用教材を作って楽しんでいますね。外部のパッケージ教材を使うこともありますが、その際も利用するお子さんに向き合います。例えば小学3年生の子に2年生のドリルをやってもらう時、そのまま渡したら『2年生のプリントじゃん』と、ちょっと嫌な思いをしてしまうかもしれないですよね。
だから、学年の部分を消して渡したり、もしその子がマンモスが好きだと言ったら、マンモスのキャラクターを使って内容をカスタマイズしたり。1対1だからこそ、そこまで徹底的に配慮できるんです。元校長先生などさまざまな背景を持つスタッフもいますが、みんなお子さんに向き合うことを本当に生き生きと楽しんでくれていますよ」

地域の「最後の砦」として。目の前の子どもに向き合う
──ココ塾が大事にしている「お子さんに向き合う支援」について、もう少し詳しく教えてください。
金谷: 「大前提として、ココ塾に通う子どもたちの中には、学校に行けないだけでなく『ここ(ココ塾)にしか外出できない』という子もいます。ここに来れなくなったら、家に引きこもるしかなくなってしまう。私たちは地域の『最後の砦』なんです。
だからこそ、私たちが一番大切にしているのは、何よりもまず『目の前の子どもの心に向き合うこと』です。子どものストレスになるような無理な支援は絶対にしません」
──「最後の砦」として子どもを守る環境だからこそ、絶対に譲れないスタンスがあるのですね。
金谷: 「はい。支援者として経験を積み、専門的な手法で子どもを導けた『成功体験』が増えれば増えるほど、時として支援者自身が『自分のやりたい手法ありき』になってしまう罠があります。
過去の成功体験に頼るあまり、行動をコントロールすることに特化しすぎて『目の前の子どもの心を見ない支援』になってしまうこと。このような『やらせる』支援は、私たちの理念とは合いません。
1対1の個別支援という閉鎖された環境は、支援者が圧倒的に子どもに向き合うという『絶対的な信頼関係』が前提になければ成り立ちません。 子どもではなく『手法』に向き合ってしまうと、その信頼関係は完全に崩壊してしまいます。だからこそ、私たちは一貫して『お子さまの気持ちを一番に尊重する』ことをスタッフ全員で共有しています」

「自分を好きなまま成長する」ためのプロセス
──金谷さんがそこまで「子どもの気持ちを尊重すること」にこだわる原動力は何ですか?
金谷: 「これまで相談援助職として、多くのお子さまの成長や保護者さまの葛藤に伴走させていただく中で、感じていることがあります。 それは、大人が良かれと思って敷いたレールに乗せるのではなく、『本人が望むプロセス』であることが何より重要だということです。
自分で納得して選んだプロセスなら、もし失敗しても『次はこうしよう』と自分で軌道修正ができる。自分で決めてきた子は、自分に愛着を持ち、『自分を好きなまま』成長できるんです。その結果として、すべての子どもたちがありのままに愛される、あたたかい社会になる。それが、私たちの支援の目的であり、ココ塾の理念です」
専門家チームで支える、ブレない個別支援
──個別支援だと、担当の先生によって支援の方向性がバラついてしまう心配はないのでしょうか?
金谷: 「そこはご安心いただけるよう、お子さんの得意・不得意を客観的に見つけるための最新ツールなどを活用し、スタッフ間で『共通した見立て』ができるようにしています。 さらに、ココ塾の大きな特徴として、言語聴覚士(言葉やコミュニケーションをサポートする専門家)や作業療法士(体の動かし方や手先の器用さをサポートする専門家)といった専門職とも密接に連携しています。
一緒に支援現場に入って専門的な見地から直接支援を行ってもらったり、現場のスタッフが具体的なケースについて相談し、支援スキルを学べる体制を整えています。専門家から『このお子さんにはこういうアプローチが有効です』というアドバイスをもらい、それを日々の療育に落とし込んでいるんです」
──多角的な視点からアプローチを組み立てているのですね。
金谷: 「はい。ただ、ツールや専門家の意見は、決して子どもを型にはめるマニュアルではありません。『手先の不器用さをサポートしたい』と思った時に、スタッフが専門的な知見から活動内容を引き出せる『武器』のようなものです。
見立ての専門的な軸はこうした専門家の力を借りてしっかりと揃えつつ、具体的な活動のやり方は、現場のスタッフがお子さんの興味に合わせて工夫しています」
──「チームの連携」という点では、どのような工夫をされていますか?
金谷: 「週に1時間、全員参加の『支援会議』を行っています。ここで、半年に1度の個別支援計画の原案を全員でレビューします。文字だけでは伝わらないお子さんの小さな変化やニュアンスを共有し、スタッフ全員の認識の温度感を揃えるためです。 また、保護者対応と子どもへの支援の担当も明確に分けています。
保護者さまとの面談は基本的に私が担当し、現場のスタッフには『子どもにだけ集中してもらう』環境を作っています。 なぜなら、子どもはとても敏感だからです。自分を担当している先生がお母さんと親しそうに話していると、『親と結託して自分のことを全部言われているんじゃないか』と不信感を抱き、心を閉ざしてしまうことがあるんです。子どもがストレスなく、純粋に『自分自身』でいられる場所を守るための、大切な役割分担です」
「安心を土台に成長を支える」場所をお探しの保護者さまへ
──最後に、お子さまの居場所探しに悩まれている保護者さまへ、メッセージをお願いします。
金谷: 「ココ塾には、とにかくお子さまとじっくりと関わり、ペースを尊重できる環境があります。 ここにいるスタッフは、ものすごく子どもが好きな人たちばかりです。ご家庭や学校だけで抱え込まず、ぜひ私たちを頼ってください。
お子さまが『ありのままの自分』でいられる安心の土台を作り、自分を好きなまま成長していけるよう、最高の形でサポートさせていただきます。少しでも気になられたら、ぜひ一度、見学にいらしてください。『まずは相談だけ』でも構いません。お気軽にお問い合わせくださいね」

【編集後記】
「目の前のお子さんに向き合う」「心を見る」。その言葉の裏には、1対1の個別支援という完全に「個」と向き合える環境と、「自分を好きなまま成長してもらう」という専門家としての温かくも強い想いがありました。
言語聴覚士や作業療法士といった専門家との密接な連携や、保護者対応と支援の完全分業による「子どもにだけ集中できる」環境づくりは、お子さまを預ける保護者の方にとっても非常に安心できるポイントではないでしょうか。
もしお子さまの「居場所」や「個性に合った支援」をお探しなら、ぜひ一度、ココ塾の門を叩いてみてください。ここはきっと、お子さまとご家族にとっての「安心できる居場所」になるはずです。
施設情報
【お知らせ(2026年5月現在)】
現在、放課後等デイサービス(就学児向け)は満員となっておりますが、児童発達支援(未就学児向け)の枠には若干の空きがございます。最新の募集状況や見学のお申し込みについては、事業所まで直接お問い合わせください。
